乾燥肌はなぜ起こるの? 原因と対策のポイント

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カサつく、洗顔後につっぱるような感覚があるなど、肌の乾燥に悩まされている方は多くいらっしゃるでしょう。乾燥肌になると、粉吹きや赤み、かゆみといった症状が出たり、悪化すると湿疹につながったりすることも考えられます。
乾燥肌を防ぐために、肌が乾燥する原因と、正しい対策方法を知っておくことが大切です。
ここでは、乾燥肌が起こる原因と、原因ごとの対策方法の例をご紹介します。

■乾燥肌は「肌のバリア機能」の低下が原因!

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乾燥肌とは、肌の水分や皮脂(油分)が足りておらず、潤いがなくなった状態のことです。ドライスキンと呼ばれる場合もあります。肌がカサついたり、洗顔後につっぱったりするのが、乾燥肌の主な症状です。

乾燥肌の原因はいくつか考えられますが、主に「肌のバリア機能」の低下が挙げられます。
乾燥していない人の肌は、皮膚表面にある角質層のバリア機能が正常に働いていて、肌の水分が逃げるのを防いだり、外部刺激から肌を守ったりすることで、潤いのある状態を保っています。
しかし、何らかの原因で肌のバリア機能が低下すると、水分が逃げやすい状態に陥り、乾燥肌になってしまうのです。

■肌のバリア機能が低下する理由

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肌のバリア機能は、さまざまな要因で働きが弱まってしまいます。肌のバリア機能が低下する具体的な原因を見ていきましょう。

・暖房や冷房による乾燥

外気の乾燥は、肌が乾燥する理由のひとつです。エアコンをつけっぱなしにしていると、お部屋の湿度が下がり、乾燥肌につながる恐れがあります。
特に、外気が乾燥していて、室内でも暖房をつけっぱなしにすることが多い冬場は、肌が乾燥しやすくなるため注意が必要です。

・紫外線によるダメージ

シミやシワといった肌トラブルを引き起こす紫外線も、乾燥肌の原因のひとつです。肌から水分が奪われることに加えて、皮膚がダメージを受けることでバリア機能の低下につながります。

・間違ったスキンケア

きれいな肌を保つために行っているスキンケアが、バリア機能を低下させている可能性もあります。これは、洗いすぎたり、熱いお湯で洗顔料を落としたりした結果、肌に必要な皮脂まで洗い流されてしまうことが原因です。

また、汚れを落とそうと、ごしごしと力を入れてこするのも避けましょう。摩擦によって角質層が傷つき、肌の潤いがなくなってしまいます。

・生活習慣の乱れ

肌は、ターンオーバーと呼ばれる細胞の生まれ変わりを繰り返すことで、健康な状態を維持しています。偏った食生活で必要な栄養が不足したり、睡眠不足が続いたり、ストレスを感じたりすると、肌のターンオーバーが乱れてしまいます。
肌のターンオーバーが乱れるとバリア機能を維持することが難しくなるため、乾燥肌につながりかねません。

・加齢も原因のひとつ

加齢も、肌のバリア機能が衰える原因のひとつです。角質層に含まれる天然保湿因子(NMF)や皮脂は、年齢とともに減少していきます。
お肌の水分量が歳とともに減っていくため、乾燥肌になりやすくなるのです。

加齢そのものを防ぐことはできませんが、年齢に応じたスキンケアを行い、肌の状態を保つことが大切です。

■乾燥肌を防ぐ対策方法

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肌のバリア機能を維持して乾燥肌を防ぐには、日頃から予防や対策を行うことが大切です。ここからは、日常生活の中で行いやすい乾燥肌対策の例をご紹介します。
ここからは、日常生活の中で行いやすい乾燥肌対策の例をご紹介します。

・室内の湿度を保つ

冷暖房を使用して室内の湿度が低下すると、乾燥肌につながる場合があります。エアコンを長時間使用するのは控えたり、エアコンの風が肌に直接当たらないようにしたりすることを心がけましょう。

人が快適に過ごせる湿度は、40~60%とされています。
温湿度計を設置して、必要に応じて加湿器をつけるなど、室内の湿度を適切に管理するのも有効です。

・正しい方法でスキンケアを行う

正しい方法でスキンケアを行うことも、乾燥肌対策になります。必要な皮脂まで落としてしまうため、クレンジングや洗顔の際に洗いすぎたり、こすりすぎたりするのは厳禁です。
汚れが気になるからと、洗浄力が強すぎるアイテムを使うのも避けましょう。

クレンジングや洗顔を済ませた後は、肌の表面をカバーして水分の蒸発を防ぐ必要があります。化粧水や乳液、クリームといった化粧品で保湿を行うことも大切です。

・紫外線対策を行う

肌のバリア機能を保つには、紫外線の影響を抑える必要があります。外出時は日焼け止めを塗ったり、日傘や帽子を使ったりして、紫外線対策を行いましょう。
晴れた夏の日のイメージが強いですが、紫外線は季節や天気に関係なく降り注いでいます。冬や曇りの日、雨の日などもしっかりと紫外線対策を行うことが大切です。

また、窓ガラス越しに紫外線の影響を受けることがあります。室内にいるときも、紫外線対策を徹底すると安心です。

・生活習慣を見直す

肌のバリア機能やターンオーバーを維持するには、生活習慣を見直すことも大切です。タンパク質やビタミンといった栄養素が摂れる、バランスの良い食生活を心がけましょう。
カフェインの利尿作用が肌の乾燥を引き起こす可能性があるため、コーヒーの飲み過ぎには注意が必要です。

食事だけでなく、十分な睡眠も乾燥肌対策につながります。就寝の1~2時間ほど前に入浴を済ませておき、寝る1時間ほど前からは飲食したり、スマホを眺めたりするのは避けた方が良いでしょう。

また、ストレスも肌に影響を及ぼします。適度な運動や入浴、アロマなど、自分なりのストレス発散方法を見つけることも、肌トラブル防止には有効です。

■原因を踏まえた対策が乾燥肌予防のポイント

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乾燥肌を引き起こす主な要因は、肌のバリア機能の低下です。肌のバリア機能は、乾燥や紫外線、間違ったスキンケア方法、生活習慣の乱れなどが原因で低下します。
原因ごとに適切な対策を行うことが、乾燥肌を予防するうえでは重要です。ご紹介した乾燥肌の原因や対策を、肌トラブル予防にお役立てください。