オリーブ果実油が美容に良い理由。食用と化粧品用に違いはある？

オリーブは、紀元前から栽培・使用されていたとされる、非常に歴史がある植物です。元々は南ヨーロッパやアフリカ北部などの地中海沿岸に自生していて、栽培は中近東で始まったとされています。
日本には、キリスト教布教のために来日したポルトガル人神父によって、安土・桃山時代（1568～1600年頃）に伝わったそうです。

食用以外にも美容目的で化粧品に配合されるなど、幅広い方法で使われている、なじみ深い果実油といえるでしょう。ちなみに、化粧品成分のオリーブオイルは、「化粧品成分の国際命名法（INCI）」で「Olive Fruit Oil」と変更されたことに伴い、日本語でも「オリーブ果実油」という名称に変わっています。

また、食用としてはもちろん、肌に塗布する用途でも古くから使われてきたため、安全性に優れている点も特徴です。

オリーブ果実油には、オレイン酸と呼ばれる不飽和脂肪酸が含まれています。オレイン酸は人の皮脂にも含まれている成分なので、肌になじみやすいのが特徴です。
オレイン酸以外にも、ビタミンEやビタミンA、ポリフェノール、リノール酸、スクワレンといった成分が含まれています。

また、オリーブ果実油は酸化しにくく、化粧品の油分が紫外線や熱の影響で酸化する「油焼け」を起こす心配が少ない点もメリットです。
古くから料理・美容の分野で広く使われているものなので、自分に合う化粧品が見つからなかった方は、オリーブ果実油を取り入れてみてはいかがでしょうか。

オリーブ果実油は、幅広い方法で使えるのが特徴です。オリーブ果実油の使い方の例を、いくつかご紹介します。

・フェイスクリームやボディクリームとして

オリーブ果実油は、フェイスクリームやボディクリームとして使うことができます。化粧水を塗布した後や、入浴後に肌になじませるのがおすすめです。オリーブ果実油の油分が水分の蒸発を防ぎ、肌を乾燥から守ります。

また、洗顔後にオリーブ果実油を肌に伸ばしたら、ホットタオルで顔を覆ってパックするのも良いでしょう。

・クレンジングに

クレンジングとして活用することも可能です。少量のオリーブ果実油を顔に広げてメイクを浮かばせたら、ティッシュで顔全体を覆い、優しく抑えるように油分を染み込ませましょう。 タオルで汚れを拭き取った後に、洗顔したら完了です。

また、シャンプー前に頭皮になじませて頭皮クレンジングに使ったり、シャンプー後のトリートメントとして活用したりすることもできます。

・乾燥予防のトリートメントに

爪や唇など、乾燥が気になる部分にオリーブ果実油を塗って、乾燥予防のトリートメントにするのも良いでしょう。
オリーブ果実油をコットンに含ませたら、爪や指先をマッサージしながらなじませてください。唇の場合は、少量を手に取って、指先で優しくなじませるようにオリーブ果実油を塗ってみてください。

食用のオリーブオイルと、化粧品用のオリーブ果実油は、どちらもオリーブの実から絞ったオイルという点では変わりません。
ただし、食用は香りや味が重視される一方で、化粧品用は肌に塗った時の使用感の良さが重視されています。それぞれ目的が異なるため、ろ過の精度や品質管理なども大きく異なる点に注意が必要です。

食用のオリーブオイルを肌に塗布すると、香りや味につながる成分が刺激になったり、肌なじみが悪かったりする可能性も捨てきれません。 美容目的でオリーブオイルを取り入れたい方は、化粧品用のオリーブ果実油を使用するようにしましょう。

オリーブの実から絞ったオリーブ果実油は、古くから使われてきた安全性の高い成分の一種です。主成分のオレイン酸は人の皮脂に含まれているため、肌なじみにも優れています。肌に潤いを与えられるので、乾燥による肌トラブル対策として活用できます。

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※2すべての方に肌トラブルが起こらないわけではありません